1匹の弱虫が意外と強くて笑えるんです

インディーズ漫画家の生き様ってやつを見せつけてやるさ。

追跡者

モミアゲは、よく揉み込んでおいてください。

明日の朝食に出そうと思うので。

長谷川です。

えー……今日は、午前中に髪を切りに行ってきました。

つーか…髪を切った日って、何故あんなに眠たいんでしょう…僕だけ?

あ、地元で髪を切ってもらってた美容師さんが、モミアゲを触りながら

「えりあしは、どうしましょう?」と言ってたことがあり

「…そこモミアゲですよね?……」としか返せませんでした……。

一瞬、今までの自分の認識が間違っていたのかという錯覚に陥ってしまいました…。

本職は間違っちゃいかんだろう……。

ではでは、チャンスにできた友達の話。

んとね…チャンスは、犬嫌いと言いますか……

何故か、他の散歩している犬と仲良くしようとはしませんでした。

散歩中、前から他の犬が歩いてくると、道の端に寄り、伏せをするんです。

前から歩いて来た飼い主さんは、すれ違う時に「おりこうさんやね~」などと声をかけてくれるのですが

こっちからしたら『そう思うのか!? バカめ!!』なのですよ…。

だってね…その飼い主と犬が、すれ違い背中を見せた瞬間に

ウチのチャンスは飛びかかろうとするんです……あ…言っときますけど、チャンスは女の子です…。

ウチに来てから死ぬまで、よその人や犬を噛んだことは1度もありません。

父親以外の家族は、遊びやイタズラがエスカレートして何度か噛まれてますが…。

僕も1度、チャンスの垂れた耳をめくって、フーって何回か息を吹きかけてたら

怒ったチャンスに唇を噛まれ、唇から血ぃダラダラ流してました…。

あの時は『うわぁ!!……唇なくなったかもしれん!!……』と思いましたよ…。

まぁ…そんな犬嫌いなチャンスなのですが、ある時、散歩中にクロと言う犬に出会います。

飼い主さんから、直接、名前を聞いたわけではないのですが

飼い主さんが「クロー!」と、呼んでいるところを何度か目撃してるのでクロなんでしょう。

クロは、世間一般では『雑種』と呼ばれてる犬種です…犬の好きな人達は『ミックス』と呼びますが…。

あのね…クロって放し飼いなんですよ……川とかにもジャバン ジャバン入り放題なのですよ……

毛ぇガッビガビなんですよ……なんか恐いんですよ…。

大きさ的には中型犬だと思うのですが、オスの犬というだけあってガッシリしてるんです。

ベースは柴犬で、そこに何かがミックスされた感じでした。

毛色は当然、黒です。 色的にはシェパードをもっと黒くした感じでした。

クロが、人や犬を傷つけたという話は全く聞いた事ありませんでしたが

散歩中に、寄って来るので飼い主さん達は恐がってました…しかも、神出鬼没なので不気味でした…。

それでは、僕とチャンスが初めてクロと出会った時の話をします。

散歩中に川沿いを歩いてて、チャンスが歩き疲れたのか、座って川を眺めておりました。

チャンスは、散歩中に急に座り込んで、20分ぐらいボーっとしてる事が結構あったんです。

その日もしばらく座り込んでいました。

そんなボーっとしていたチャンスが急にビクッとして、後方の土手を見上げたんです。

僕も、チャンスの目線の先を見上げました。

そしたらクロがこちらを見下ろしていたんです…ローアングルのクロは、結構な迫力でしたよ…。

だって僕、「うわぁ!…」って声出ましたからね…。

チャンスはすぐに僕の後ろに隠れました。

僕はチャンスに「走れ! 走れ!」と言いながら、チャンスのケツを押しました。

僕の必死さが伝わったのでしょう、チャンスが走り始めた時…クロが土手を駆け下りて来ました。

チャンスが、後ろを振り返り 振り返り走るので、こっちは全然スピードが上がりません。

クロはものスゴイ勢いで走って来てます。

僕は『これ、ぜったい噛んでくるヤツやん』と思ったので

走りながら、草むらの中に生えてる、小学生がよく登下校時に振り回しているような枯れた棒を

抜いては投げ、抜いては投げしながら、クロにプレッシャーを与え続けました。

それが良かったのかどうか分かりませんが、クロは途中で追跡をやめました。

クロとのファーストコンタクトはこんな感じです。

明日は、クロとの2回目の遭遇を書きたいと思います。

んじゃ、バイバイ。